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不動産投資で失敗しない物件選びの軸|収益と出口の2点だけ見ればいい
物件選定

不動産投資で失敗しない物件選びの軸|収益と出口の2点だけ見ればいい

築古戸建と法人アパートを保有する私が使う物件選びの軸は2つだけ。毎月のキャッシュフローと出口。1000万→1200万売却の実例を含めて解説。

物件を買うときに何を見るか、と聞かれると、人によって答えが全然違う。

利回りを見る人、築年数を見る人、エリアを見る人。情報商材やセミナーでは「これさえ押さえれば大丈夫」という指標が次々と出てくる。

私はそういった情報を一通り調べた上で、結局「2つの軸だけ見ればいい」という結論に落ち着いた。

毎月の収益が出るか。出口で利益が取れるか。

シンプルすぎると思われるかもしれないが、この2点から外れた物件を掴んだとき、後悔することになる。実体験も含めて書いていく。

私が物件選びで使う2つの軸

最初に結論を書く。

軸①:毎月のキャッシュフローがプラスになるか 軸②:出口で損しない価格で買えているか

この2つを両方満たす物件だけを買う、というルールで動いている。どちらか一方でも欠けていたら基本的に見送る。

なぜこの2点なのか。それぞれ説明する。

軸①:毎月のキャッシュフロー

私の目標は年間100万円のキャッシュフローだ。

月に換算すると約8万3千円。1棟で達成しようとすると難しい物件も多いが、複数棟積み上げることで現実的な数字になる。

「キャッシュフロー」という言葉は定義がふわっとしていることが多いので、私の定義を書いておく。

家賃収入 − ローン返済 − 管理費 − 固定資産税(月割)− 修繕積立(月割)= キャッシュフロー

表面利回りや実質利回りではなく、手元に残る金額で判断している。利回りは10%でも、ローンの返済条件次第でキャッシュフローはほぼゼロになることがある。私が保有している表面利回り10%のアパートの実収支は「築古木造アパートの表面利回り10%は本当に儲かるのか」に実数で公開しているので、参考にしてほしい。

築古戸建Bの場合

個人名義で保有している築古戸建Bを例に出すと:

  • 購入価格:約450万円
  • 家賃収入:月5万円
  • ローン返済:月4万円
  • 月のキャッシュフロー:約1万円

月1万円というのは決して大きい数字ではない。これ1棟だけで生活できる話ではない。

ただ、この物件には「出口」がある。それが軸②の話につながる。なお、私が保有しているアパートCには太陽光発電が乗っており、家賃とは別の収入源になっている。詳細は「太陽光発電付きアパートのリアルな収益と落とし穴」で書いた。

軸②:出口で損しない価格で買う

私が理想とする物件の条件は3つある。

売ってよし。持ってよし。建て替えてもよし。

どの選択肢を取っても損しない物件を買う、ということだ。

「買ってすぐ売っても諸経費込みでプラスになる価格」というのが私の基準で、これをクリアしていれば最悪の事態(資金が必要になって手放さないといけない局面)が来ても傷は浅い。

これは守りの発想であり、同時に攻めの発想でもある。割安で仕込んでおくことで、保有しながら含み益が乗る状態を作れる。

築古戸建Bの出口

月CF1万円という地味な数字の物件でも、出口の話をすると印象が変わる。

  • 購入価格:約450万円
  • 土地の実勢販売価格:500万円以上

購入時点で含み益が乗っている状態だ。建物は古くてもゼロ評価でいいとして、土地だけで売っても50万円以上のプラスになる計算になる。月1万円受け取りながら、土地の含み益も持つ。これが「売ってよし、持ってよし」の状態だ。

実例:築古戸建Aで出口を先取りした話

もう一つ、より出口の話が分かりやすい実例を紹介する。

法人を設立する前の話だ。地方都市にある築古物件を1,000万円で売買契約し、手付金50万円を支払った。保有してキャッシュフローを取ろうと考えていたが、契約直後に「同業の業者が買いたいと言っている」と仲介から打診が来た。

需要があると分かったので10社にぶつけて競らせ、最終的に1,250万円で確定した。

私は手付を解除して契約を抜け、業者は売主と新しく契約を結ぶ形で処理した。私の名義で登記はせず、仲介手数料を引いた約200万円が紹介料として法人口座に入った。副業禁止の制約があるなかで、この200万円を個人で受けず法人で受けるために妻名義の合同会社を新設した経緯は「業者が群がる物件は素人には重い|契約後に流した戸建Aと紹介料200万の話」に詳しく書いた。

この経験で改めて実感したのは、「買値が適正かどうか」が出口の選択肢を決めるということだ。1,000万円で契約した物件を1,050万円でしか流せないなら、諸経費を考えるとマイナスになる。でも1,250万円で流せるなら、保有し続けることも業者に渡すことも両方が選べる。

選択肢の多さが、投資の安全性につながる。

この軸で見送った物件の特徴

2つの軸を持つようになってから、見送る物件の共通点が分かってきた。

「利回りは高いが出口が見えない物件」

地方の過疎エリアで表面利回り15%、というような物件は一見魅力的に見える。でも、出口を考えると買い手が限られる。売ろうとしたときに値が付かない可能性が高い。キャッシュフローが出ていても、物件の価値が下がり続けるなら最終的にはマイナスになる。

「価格が高くてCFがほぼゼロの物件」

都市部の新築や築浅物件で、フルローンを組むとキャッシュフローがほぼ出ない、というケースもある。値上がり期待で保有するならまだ理解できるが、私は「今も稼いでいる物件」が欲しい。手元にお金が残らない物件は、私のスタイルには合わない。

2軸に当てはめると見え方が変わる

物件を見るときの視点を変えると、同じ物件でも評価が変わる。

物件CF出口判断
地方築古・利回り15%・過疎エリア×見送り
都市近郊・利回り8%・土地値割れなし検討
築古戸建B・利回り13%・土地含み益あり購入

利回りだけで判断すると、過疎エリアの15%物件が一番よく見える。でも出口を加えると、評価は逆転する。

まとめ

物件選びの軸を複雑にする必要はない。

毎月のキャッシュフローがプラスか。出口で損しない価格か。

この2点を満たす物件だけを積み上げていけば、少なくとも「大きく負ける」可能性は下がる。

私は今のところ、この軸で選んだ物件に後悔はない。築古戸建Aは紹介料を法人に落とし、築古戸建Bは月1万円のCFと含み益を持ちながら保有している。

派手な話ではないが、これが私の「失敗しない物件選び」の実態だ。「出口」を具体的に見る方法——路線価・取引事例・業者ヒアリングの3ステップで土地値を測り、土地値以下で買えるかを判断する流れは「築古戸建を土地値以下で買う判断軸|利回りより出口を先に計算する」で詳しく書いた。本記事の「出口」軸を実数字で深掘りした内容になっているので、合わせて読んでほしい。

次の物件を探すときも、この2軸から外れたら買わない。それだけを守っていくつもりだ。具体的に「次の物件をいくらで買うか・頭金をどう作るか」——年200万のCFを内部留保に積んで2.5年で500万の頭金を作るプランは「CFを積み上げて次の物件を買う|年200万CF→2.5年で500万の頭金戦略」に書いた。本記事の「物件選定軸」を満たした次の1棟を、どう資金面で着地させるかの続編として読んでもらえる。

この2軸が腑に落ちる前は、私も4,000万円台の物件を「買えてしまえそう」という理由だけで内覧の段階まで進めていた。最終的に見送った話は「初心者は『勝つ』より『負けない』。人生初の内覧で4,000万を見送った私が学んだこと」に書いた。判断軸を持つ前と持った後で、内覧での視点がどう変わるかの実例として読んでもらえる。

軸を作る段階で、私が不動産投資の勉強に使った合計20万円——書籍・セミナー・有料note・税理士単発相談の内訳と費用対効果は「不動産投資の勉強に20万使った話|会社員大家が実際に払ったお金の中身」にまとめた。物件選定の判断軸は、勉強への初期投資の上に積み上がるものなので、軸作りの前段として参考にしてもらえる。


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副業禁止のサラリーマン大家 / 法人スキーム実践中

30代の会社員。築古戸建で個人購入 → 妻名義法人で2棟目を取得。 法人融資で3棟分契約解除という授業料を払った経験から、 融資・節税・物件管理の「数字と戦略」をリアルに発信しています。

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